はじめてのIM-LogicDesigner
この記事では、intra-martのローコード開発ツールであるIM-LogicDesignerについて紹介します。
IM-LogicDesignerは、プログラミングの知識がなくても、Webブラウザ上でドラッグ&ドロップするだけで簡単にビジネスロジックが作成できるツールです。まずは、IM-LogicDesignerがどのようなツールなのかについて、理解を深めていきましょう。
IM-LogicDesignerの機能
IM-LogicDesignerは、システムのビジネスロジック(処理)をWeb上で簡単に作成するためのツールです。IM-LogicDesignerを使用することで、プログラミングの知識がなくてもシンプルな操作でロジックを作成できます。
IM-LogicDesignerの主な特徴を紹介します。
直感的な操作でロジックが作成できる
IM-LogicDesignerでは、タスクをドラッグ&ドロップで配置し、処理の流れとデータの受け渡しを線でつなぐといった簡単な操作でビジネスロジックを作成できます。タスクとは、さまざまな処理を行うパーツのことを指します。ロジックを作成することで、面倒なデータの変換や受け渡しは、IM-LogicDesignerがすべて自動で行います。
さまざまなシステムや機能と連携できる
IM-LogicDesignerで作成したビジネスロジックは、REST APIとして利用できるため、外部のシステムから呼び出すことができます。反対に、ビジネスロジックから外部のREST APIを呼び出すことも可能です。さらに、ユーザ定義機能を利用すると、外部のREST APIの埋め込みなどもできるため、さまざまな機能との連携が実現できます。
この他にも、IM-LogicDesignerには、intra-martのツールとの連携や業務に対応できる拡張性などといった特徴があります。
IM-LogicDesignerの特徴
IM-LogicDesignerの概要と特徴について、詳しくはドキュメントライブラリで確認できます。IM-LogicDesignerの機能を活かすためにも、理解を深めておきましょう。
フロー作成から公開までの流れ
IM-LogicDesignerを利用したビジネスロジックの作成はさまざまな方法がありますが、まずは基本的な流れを押さえておきましょう。
Step. 1 ビジネスロジックを作成する
タスクの配置や処理の流れを設定し、ビジネスロジックを作成します。
Step. 2 ビジネスロジックの管理情報を作成する
ロジック名やIDといった管理情報を作成します。
Step. 3 ビジネスロジックのアクセス方法を設定する
作成したビジネスロジックにアクセスできるようにするため、URLの設定を行います。設定したURLは、外部システムから呼び出すときにも使用できます。
IM-LogicDesigner開発の流れ
IM-LogicDesignerを使用したビジネスロジックの作成手順について、詳しくはドキュメントライブラリで確認できます。ビジネスロジック部品の詳細やパラメータの操作についても押さえておきましょう。
ロジックフローの作成例
ビジネスロジック作成の基本の流れを理解したら、実際にロジックフローを作成してみましょう。
ここでは、簡単なものから少し複雑なものまで、ロジックフローの作成例をいくつか紹介します。マニュアルやチュートリアルガイドを見ながら、ロジックフロー作成から公開までの流れを身につけていきましょう。
【難易度:低】(1) 簡単なロジックフローの作成
「開発者の設定した入力情報を、コンソールへのログ、および、メールに発信し、その結果を出力情報として返す」という、入出力が1つずつのシンプルな処理を行うロジックフローを作成してみましょう。
【難易度:中】(2) 複雑なロジックフローの作成(階層化)
上記の(1)で作成したロジックフローを使用して、入力値やタスクの定数値を変更します。ここでは、階層化された値(定義に親子関係を含むもの)の定義方法や階層化された値のマッピング設定を行います。マッピング設定とは、入出力値や定数値などのデータのやり取りを定義することです。IM-LogicDesignerの値の定義について意識しながら、ロジックフローを修正してみましょう。
【難易度:中】(3) 複雑なロジックフローの作成(条件分岐)
上記の(1)で作成したロジックフローを使用して、フローに分岐処理を行う制御要素を追加し、条件式を定義します。ここでは、入力値のフラグを条件に分岐処理を行います。条件式にEL式(Expression Language)を用いて、ロジックフローを修正してみましょう。
【難易度:中】(4) 複雑なロジックフローの作成(繰り返し処理)
上記の(1)で作成したロジックフローを使用して、フローに繰り返し処理を行う制御要素を追加し、条件を定義します。ここでは、入力値に対し、繰り返し実行する回数を定義します。繰り返し対象の値に対し、マッピング設定を行います。ロジックフローを実行し、繰り返し処理の結果を確認しながら、ロジックフローを修正してみましょう。
【難易度:高】(5) 複雑なロジックフローの作成(変数の利用)
ここでは、ロジックフローを新しく作成しながら、変数の作成と利用方法について確認していきます。変数を定義し、値を代入するため、フローに変数操作を行う制御要素を追加します。変数の操作は、マッピング設定を用います。応用編では、変数の活用方法として、ユーザの切り替えや繰り返し処理を行う方法について説明しています。少しボリュームがある内容ですが、幅広い業務に対応できるようになりますので、変数を活用したロジックフローの作成に挑戦してみましょう。
システムや機能との連携
IM-LogicDesignerでは、ビジネスロジックをintra-mart内の機能との連携や外部システムとの連携に利用できるタスクを多数用意しています。ここでは、そのタスクの一部を紹介します。
intra-martの各ツールや機能と組み合わせる
IM-LogicDesignerを使用すると、intra-mart上の各ツールや機能の処理を組み合わせて、ビジネスロジックとして作成できます。たとえば、マスタ情報とワークフローといった別々の機能を組み合わせることによって、マスタ設定の変更に伴い、ワークフローを申請するといったロジックを作成できます。
intra-martの他のツールから呼び出す
IM-LogicDesignerで作成したビジネスロジックは、URLと利用できるユーザを指定して、REST APIで呼び出すことができます。たとえば、IM-BloomMakerで作成した画面に処理を追加したい場合、IM-LogicDesignerで作成したビジネスロジックを利用できます。
外部システムと連携させる
IM-LogicDesignerで作成したビジネスロジックは、URLと認可を設定して、REST APIで呼び出すことができます。反対に、ビジネスロジック内から外部のREST APIを呼び出すこともできます。
IM-LogicDesignerの全体像
システムや機能との連携について、仕様書に記載されている「IM-LogicDesignerの全体像」で流れを確認してみましょう。特に、REST APIでは、フロールーティングについて理解を深めておくと良いでしょう。
まとめ
IM-LogicDesignerには、ここで紹介した機能以外にも、トリガ定義・ユーザ定義・インポートといった機能があります。IM-LogicDesignerを活用できれば、さまざまな業務に対応したビジネスロジックを作成することが可能です。また、マッピング定義上で利用できる関数や、SQLやJavaScriptを実行できるユーザ定義の作成方法などを利用することで、より柔軟なビジネスロジックを作成できます。まずは、実際に簡単なビジネスロジックから作成してみることをおすすめします。
intra-martでは、IM-LogicDesignerや各ローコード開発ツールを使ったアプリケーションの開発に役立つコンテンツなどを豊富にご用意しています。intra-martの機能を最大限に発揮させるためにも、ぜひご活用ください。