Accel Studioからデータ定義を設定するポイント

この記事では、Accel Studioからデータ定義を設定する際に押さえておきたいポイントを紹介します。
Accel Studioを使用してテンプレートからアプリケーションを作成する場合、アプリケーション情報とともにデータ定義を行います。このデータ定義では、IM-Repositoryとの連携対応しているテンプレートの場合は、エンティティと辞書項目を一括で設定できます。データ定義をスムーズに設定を進めるために、用語の意味や事例について確認しておきましょう。

Accel Studioからデータ定義を行うメリット

Accel Studioからテンプレートを選択すると、「扱うデータの定義」の設定項目が表示されます。この設定項目では、IM-Repositoryに対応しているテンプレートの場合、エンティティの新規作成と辞書項目の設定をまとめて行うことができます。なお、辞書項目は、選択するテンプレートの種類によって、あらかじめ定義されている場合があります(辞書項目は追加できます)。

Accel Studioからアプリケーションをビルドすると、IM-Repositoryのデータリポジトリ機能により、ここで設定したデータ定義をもとに、指定したデータベースにテーブルが作成されます。

また、データ定義は、アプリケーションをビルドした後からでも設定できます。その場合、「アプリケーション管理」画面の「+リソースを追加」からデータ定義を新規作成してください。

ここでは、「マスタメンテナンス」テンプレートを例に、新しくエンティティを作成する場合を想定して説明します。

エンティティと辞書項目を設定する

エンティティや辞書項目を作成する前に、ER図をあらかじめ作成しておくと、スムーズに設定できます。エンティティは一つだけ設定する場合もあれば、メインエンティティとサブエンティティのように、役割や構造に応じて区別する場合もあります。

メインエンティティを設定する

メインエンティティは、アプリケーションの中心となるデータ構造を表します。一意な識別子(主キー)を持ち、他のエンティティやサブエンティティと「一対多」や「多対多」といった関係を持ちます。

最初に、メインエンティティを基本情報に登録します。エンティティIDや登録先のエンティティカテゴリ、データベース種別を設定したい場合は、詳細設定を有効にします。

メインエンティティに紐づく辞書項目を登録する

次に、メインエンティティに紐づく辞書項目を登録します。一意な識別子となるIDを「主キー」としてチェックを入れます。作成したいアプリケーションに検索機能を含める場合は、該当するデータの「検索条件」にチェックを入れてください。

辞書項目の詳細を設定する

各データの「詳細」列にあるマークをクリックすると、「辞書項目新規作成」ダイアログが表示されます。

辞書項目のIDや名称を変更したい

「項目情報」や「データ」には、「項目設定」で入力した情報が自動で入力されます。辞書項目のIDや名称などは、このダイアログから変更できます。たとえば、辞書項目IDを物理名や変数名と分けたい場合、辞書項目IDを別の名称に変更します。

列挙型を設定したい

列挙型の値を設定する場合は、このダイアログで行います。たとえば、プルダウンに設定したデータの選択肢に列挙型を使用するとき、列挙型のIDや名称を判別つきやすいような命名にし、列挙項目を登録します。

制約を設定したい

辞書項目の値に制約を設定したい場合は、このダイアログで行います。たとえば、「桁数」や「ID」にチェックを入れて「追加」をクリックすると、チェックした内容に合わせた入力項目が表示されます。

サブエンティティを設定する

サブエンティティは、メインエンティティに関連付けられており、そのデータに依存します。サブエンティティ単体では意味を持たない場合が多く、メインエンティティの詳細な情報を格納する役割を持ちます。

最初に、明細データの利用数を設定します。この数はメインエンティティに紐づくサブエンティティの数を表します。サブエンティティは5つまで設定できます。

入力項目は、「扱う明細データの定義」が設定した数だけ表示されます。メインエンティティと同様に、サブエンティティの作成に必要な情報を入力します。「親エンティティ名」には、メインエンティティで設定した名称が自動で入力されます。

サブエンティティに紐づく辞書項目を登録する

次に、サブエンティティに紐づく辞書項目を登録します。サブエンティティの場合は、あらかじめ一意な識別子となるIDの「主キー」にチェックが入っています。

まとめ

エンティティは、データを構造化して整理するための基本的な単位であり、データベースの基盤となる要素です。また、辞書項目では、データ型を正しく設定することで、データベースのテーブルを作成・管理できるようになります。Accel Studioでは、画面の項目に従ってアプリケーションのデータベース作成を進めていくことができるため、初心者でも取り組みやすいという利点があります。また、各ローコード開発ツールと連携しているため、データ定義に画面や処理などが紐づけられ、一つのアプリケーションとして管理しやすくなります。

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