作成したアプリケーションを流用したい

この記事では、作成したアプリケーションを別のアプリケーションに流用する方法を紹介します。
Accel Studioは、intra-mart Accel Platform上のツールや機能で作成したローコード資材をアプリケーション単位でまとめて管理します。一元管理されているアプリケーションをテンプレート化することで、別のアプリケーションを作成するときに、ローコード資材をそのまま流用できます。テンプレート機能について理解し、効率良く開発を進める方法について学んでいきましょう。

Accel Studioのテンプレート機能

Accel Studioでは、アプリケーションを構成する画面やロジックフローなどをテンプレート化し、再利用性を高めることができます。テンプレート化した情報は、業務テンプレートとして、Accel Studioの「アプリケーション作成」画面から選択できます。業務テンプレートには、以下の2種類のテンプレートがあります。

  • Accel Studio上で、標準機能として提供しているテンプレート
  • ユーザがAccel Studio上で管理しているアプリケーションをもとに作成したテンプレート

ここでは、標準テンプレートを使って作成したアプリケーションをもとに、その定義情報からオリジナルのテンプレートを作成する方法について説明します。

テンプレート化の対象となる定義情報

定義情報とは、アプリケーションに紐づくリソースや、それらに含まれる詳細な情報のことを指します。テンプレートを作成する際、アプリケーション内の定義情報はテンプレートデータとして登録されます。 

アプリケーションの「リソース関連図」を表示すると、対象と紐づいている定義が確認できます。たとえば、以下のリソース図から「画面URL」に着目してみましょう。これは、IM-BloomMakerのルーティング定義のため、テンプレート化の対象定義に該当します。また、ルーティング定義は、画面コンテンツのコンテンツ定義と紐づき、テンプレートでは関連情報と定義されます。

「テンプレート作成」画面では、定義情報と関連情報がそれぞれ表示されます。確認したい画面URLをクリックすると、関連情報が表示されます。「テンプレート作成」画面の詳細については、「テンプレート作成の流れ」で説明します。

定義情報の用途を検討する

テンプレートを作成する際、intra-mart内でアプリケーションのリソースをどのように活用したいかを検討します。

リソースをベースにしながら変更を加えていきたい

たとえば、App #1で作成した画面やロジックフローをベースとし、App #2でそれぞれ変更を加えたい場合は、テンプレートでアプリケーション内の定義情報を複製するように設定します。この設定により、テンプレートを使用してApp #2を作成する際、内容がコピーされた状態で新しいIDが付与されます。この場合、App #2で画面C・画面DやフローCに変更を加えても、App #1の画面A・画面BやフローAには影響を与えません。

複数のアプリケーションで共通のリソースとして使用したい

たとえば、App #1で作成したロジックフローやエンティティを共通化し、App #2でも同じものを使用したい場合は、テンプレートでアプリケーション内の定義情報を共通定義とするように設定します。この設定により、テンプレートを使用してApp #2を作成する際、同じIDの定義情報を取り込みます。この場合、App #2でフローBに変更を加えると、App #1のフローBにも影響を与えます。App #1のフローBに紐づく設定も含めて、見直す必要が出てきます。

テンプレート作成の流れ

ここでは、Accel Studio上で管理しているアプリケーションから、新しくテンプレートを作成する方法について説明します。

Step. 1 テンプレートを作成する

テンプレート化したいアプリケーションを開き、から「テンプレート作成」をクリックします。

テンプレート情報を入力する

テンプレートを識別するため、IDや名称を入力します。テンプレートに関する説明を入れると、より識別しやすくなります。

テンプレートの定義情報と関連情報を設定する

テンプレートが生成する定義情報とその関連情報を確認できます。複数のアプリケーションで共通定義とする場合は、「複製」のチェックを外します。

定義情報のIDを設定する

アプリケーション作成時に生成される定義情報のIDを設定します。IDは自動で入力されるため、その文字列のパターンを指定します。IDは、アプリケーション作成時に手動で入力することも可能です。なお、手動で入力する定義や「複製」のチェックを外した定義については、この項目でIDを入力する必要はありません。

以下の項目は、Step. 3の「ローコード資材やIDに関する設定を行う」に関連する内容です。

  • 文字列「###」は、「アプリケーション作成」画面の「IDの決定に利用する文字列」に入力した文字列に置換されます。
  • 定義情報のIDを手動で入力したい場合は、「アプリケーション作成」画面の「リソースのIDやルーティング情報を手動で決定する」にチェックを入れると、入力項目が表示されます。

すべての設定が終了した後、「テンプレート作成」をクリックします。

Step. 2 作成したテンプレートを選択する

「アプリケーション作成」画面の「業務テンプレート一覧」から作成したテンプレートを選択します。

Step. 3 アプリケーションを新規作成する

アプリケーションを新規作成するために必要な設定を行います。

アプリケーション情報を入力する

アプリケーションのIDや名称を入力します。さらに、どのテンプレートをもとに作成したかなどの情報を、説明欄に記載しておくと把握しやすくなります。

アプリケーション作成時に更新される情報を確認する

アプリケーション作成時に更新されるリソース情報を確認します。リソースが存在しない場合は、自動的に追加されます。

ローコード資材やIDに関する設定を行う

ここでは、Step. 1の「定義情報のIDを設定する」と関連する内容について設定します。

Step. 1の「各種定義のIDに関する設定」で、ID名の前に自動的に入力されていた文字列「###」は、「IDの決定に利用する文字列」に入力した内容に置換されます。

IDを手動で入力する場合は、「リソースのIDやルーティング情報を手動で決定する」にチェックを入れ、「各種定義情報」にIDを入力していきます(チェックを入れないと、「各種定義情報」が表示されません)。

すべての設定が終了した後、「アプリケーション作成」をクリックします。

まとめ

Accel Studioのテンプレート作成機能を活用すると、作成済みのアプリケーションを再利用することで開発時間を大幅に短縮できます。また、共通の構造や設計を持つアプリケーションを作成できるため、プロジェクト全体で一貫性を保つことが可能です。さらに、テンプレートを使用することで、初心者でもスムーズにアプリケーションを作成でき、開発のハードルを下げる効果もあります。この便利なテンプレート機能について理解を深め、多くのメリットを得られるようにしていきましょう。

intra-martでは、Accel Studioをもっと知っていただくために、マニュアルやコンテンツなどを豊富にご用意しています。Accel Studioの機能を最大限に発揮させるためにも、ぜひご活用ください。