作成したアプリケーションを流用したい
この記事では、作成したアプリケーションを別のアプリケーションに流用する方法を紹介します。
Accel Studioは、intra-mart Accel Platform上のツールや機能で作成したローコード資材をアプリケーション単位でまとめて管理します。一元管理されているアプリケーションをテンプレート化することで、別のアプリケーションを作成するときに、ローコード資材をそのまま流用できます。テンプレート機能について理解し、効率良く開発を進める方法について学んでいきましょう。
- 1. Accel Studioのテンプレート機能
- 1.1. テンプレート化の対象となる定義情報
- 1.2. 定義情報の用途を検討する
- 2. テンプレート作成の流れ
- 2.1. Step. 1 テンプレートを作成する
- 2.1.1. テンプレート情報を入力する
- 2.1.2. テンプレートの定義情報と関連情報を設定する
- 2.1.3. 定義情報のIDを設定する
- 2.2. Step. 2 作成したテンプレートを選択する
- 2.3. Step. 3 アプリケーションを新規作成する
- 2.3.1. アプリケーション情報を入力する
- 2.3.2. アプリケーション作成時に更新される情報を確認する
- 2.3.3. ローコード資材やIDに関する設定を行う
- 3. まとめ
Accel Studioのテンプレート機能
Accel Studioでは、アプリケーションを構成する画面やロジックフローなどをテンプレート化し、再利用性を高めることができます。テンプレート化した情報は、業務テンプレートとして、Accel Studioの「アプリケーション作成」画面から選択できます。業務テンプレートには、以下の2種類のテンプレートがあります。
- Accel Studio上で、標準機能として提供しているテンプレート
- ユーザがAccel Studio上で管理しているアプリケーションをもとに作成したテンプレート
ここでは、標準テンプレートを使って作成したアプリケーションをもとに、その定義情報からオリジナルのテンプレートを作成する方法について説明します。
テンプレート化の対象となる定義情報
定義情報とは、アプリケーションに紐づくリソースや、それらに含まれる詳細な情報のことを指します。テンプレートを作成する際、アプリケーション内の定義情報はテンプレートデータとして登録されます。
アプリケーションの「リソース関連図」を表示すると、対象と紐づいている定義が確認できます。たとえば、以下のリソース図から「画面URL」に着目してみましょう。これは、IM-BloomMakerのルーティング定義のため、テンプレート化の対象定義に該当します。また、ルーティング定義は、画面コンテンツのコンテンツ定義と紐づき、テンプレートでは関連情報と定義されます。
「テンプレート作成」画面では、定義情報と関連情報がそれぞれ表示されます。確認したい画面URLをクリックすると、関連情報が表示されます。「テンプレート作成」画面の詳細については、「テンプレート作成の流れ」で説明します。
テンプレート化の対象定義
各ローコード開発ツールにおける対象定義と、その関連情報の対象について、一覧表で確認できます。テンプレート化する際に、どのツールで、どの定義が紐づけられるのかを把握しておきましょう。
定義情報の用途を検討する
テンプレートを作成する際、intra-mart内でアプリケーションのリソースをどのように活用したいかを検討します。
リソースをベースにしながら変更を加えていきたい
たとえば、App #1で作成した画面やロジックフローをベースとし、App #2でそれぞれ変更を加えたい場合は、テンプレートでアプリケーション内の定義情報を複製するように設定します。この設定により、テンプレートを使用してApp #2を作成する際、内容がコピーされた状態で新しいIDが付与されます。この場合、App #2で画面C・画面DやフローCに変更を加えても、App #1の画面A・画面BやフローAには影響を与えません。
複数のアプリケーションで共通のリソースとして使用したい
たとえば、App #1で作成したロジックフローやエンティティを共通化し、App #2でも同じものを使用したい場合は、テンプレートでアプリケーション内の定義情報を共通定義とするように設定します。この設定により、テンプレートを使用してApp #2を作成する際、同じIDの定義情報を取り込みます。この場合、App #2でフローBに変更を加えると、App #1のフローBにも影響を与えます。App #1のフローBに紐づく設定も含めて、見直す必要が出てきます。
テンプレートでの定義情報の扱い
定義情報をテンプレートに含めたくない場合は、テンプレートを作成する前にアプリケーションから紐づけを解除します。定義情報を共通定義とした場合の動作についても確認しておきましょう。
テンプレート作成の流れ
ここでは、Accel Studio上で管理しているアプリケーションから、新しくテンプレートを作成する方法について説明します。
Step. 1 テンプレートを作成する
テンプレート化したいアプリケーションを開き、から「テンプレート作成」をクリックします。
テンプレート情報を入力する
テンプレートを識別するため、IDや名称を入力します。テンプレートに関する説明を入れると、より識別しやすくなります。
テンプレートの定義情報と関連情報を設定する
テンプレートが生成する定義情報とその関連情報を確認できます。複数のアプリケーションで共通定義とする場合は、「複製」のチェックを外します。
定義情報のIDを設定する
アプリケーション作成時に生成される定義情報のIDを設定します。IDは自動で入力されるため、その文字列のパターンを指定します。IDは、アプリケーション作成時に手動で入力することも可能です。なお、手動で入力する定義や「複製」のチェックを外した定義については、この項目でIDを入力する必要はありません。
以下の項目は、Step. 3の「ローコード資材やIDに関する設定を行う」に関連する内容です。
- 文字列「###」は、「アプリケーション作成」画面の「IDの決定に利用する文字列」に入力した文字列に置換されます。
- 定義情報のIDを手動で入力したい場合は、「アプリケーション作成」画面の「リソースのIDやルーティング情報を手動で決定する」にチェックを入れると、入力項目が表示されます。
すべての設定が終了した後、「テンプレート作成」をクリックします。
Step. 2 作成したテンプレートを選択する
「アプリケーション作成」画面の「業務テンプレート一覧」から作成したテンプレートを選択します。
Step. 3 アプリケーションを新規作成する
アプリケーションを新規作成するために必要な設定を行います。
アプリケーション情報を入力する
アプリケーションのIDや名称を入力します。さらに、どのテンプレートをもとに作成したかなどの情報を、説明欄に記載しておくと把握しやすくなります。
アプリケーション作成時に更新される情報を確認する
アプリケーション作成時に更新されるリソース情報を確認します。リソースが存在しない場合は、自動的に追加されます。
ローコード資材やIDに関する設定を行う
ここでは、Step. 1の「定義情報のIDを設定する」と関連する内容について設定します。
Step. 1の「各種定義のIDに関する設定」で、ID名の前に自動的に入力されていた文字列「###」は、「IDの決定に利用する文字列」に入力した内容に置換されます。
IDを手動で入力する場合は、「リソースのIDやルーティング情報を手動で決定する」にチェックを入れ、「各種定義情報」にIDを入力していきます(チェックを入れないと、「各種定義情報」が表示されません)。
すべての設定が終了した後、「アプリケーション作成」をクリックします。
まとめ
Accel Studioのテンプレート作成機能を活用すると、作成済みのアプリケーションを再利用することで開発時間を大幅に短縮できます。また、共通の構造や設計を持つアプリケーションを作成できるため、プロジェクト全体で一貫性を保つことが可能です。さらに、テンプレートを使用することで、初心者でもスムーズにアプリケーションを作成でき、開発のハードルを下げる効果もあります。この便利なテンプレート機能について理解を深め、多くのメリットを得られるようにしていきましょう。
intra-martでは、Accel Studioをもっと知っていただくために、マニュアルやコンテンツなどを豊富にご用意しています。Accel Studioの機能を最大限に発揮させるためにも、ぜひご活用ください。