変数やアクションの使用箇所を知りたい
この記事では、変数やアクションの使用箇所を調べる方法について紹介します。
IM-BloomMakerでは、特定の変数やアクションがどのエレメントで使用されているのか、または、どのアクションのパラメータで変数が使用されているかなど、その使用箇所について多角的に調べることができます。テンプレートを使ってアプリケーションを作成する場合や、チームで開発を進める場合など、使用箇所を確認できると、開発を効率的に進めることが可能となります。ここでは、使用箇所の活用シーンとその調べ方について学んでいきましょう。
変数やアクションの使用箇所を調べたいとき
IM-BloomMakerでは、アプリケーション画面が保持する情報を変数として定義します。画面のエレメントと変数は双方向に結び付けられており、エレメントの値が変わると変数の値も自動的に更新されます(その逆も同様です)。また、アクション設定を通じて変数の値を取得・代入することで、画面のエレメントを動的に操作することが可能です。
変数やアクションがどのように使用されているかを調べることで、IM-BloomMakerを使った開発がより効率的になり、柔軟なカスタマイズが可能になります。
変数・定数・多言語を使い分ける
画面の文言を変数値として利用することで、アプリケーション内での活用範囲が広がります。また、用途に合わせて文言をまとめて管理することで、開発中の変更にも柔軟に対応できます。用途に合わせて、変数・定数・多言語を使い分けるポイントについて確認できます。
それでは、具体的にはどのような場面で変数やアクションの使用箇所を確認すると良いのかを見ていきましょう。
コードの改善や最適化
テンプレートから新しいアプリケーションを作成する際など、既存の変数やアクションの使用箇所を確認しながら見直すと便利です。テンプレートには、新しいアプリケーションでは不要な変数やアクションが含まれていることがあります。このような場合、どの変数やアクションを削除したら良いか、削除した際の影響などを使用箇所から判断するのも一つの方法です。これにより、アプリケーションに必要な変数やアクションが整理され、設定内容が明確になります。
デバッグや不具合の修正
エラーや予期しない動作が発生した際など、影響を及ぼしている変数やアクションの使用箇所を確認することで、問題の原因を特定しやすくなります。たとえば、変数を追加した際にアクションアイテム内の変数設定と紐づいていない場合、使用箇所を確認することで問題を発見できます。また、ボタンの挙動でエラーが発生した場合、アクションは設定されているがクリック時のイベントに紐づけられていないということも、使用箇所から想定しやすくなります。デバッグ機能と併せて使用箇所を確認することで、原因が明確になります。
変更による影響範囲の確認
既存の変数の値を変更したり、アクションの内容を更新したりする際など、それらの変更がどのような影響を及ぼすかを把握するために使用箇所を調べます。たとえば、画面入力に関するアクションの内容を変更したい場合、そのアクションの使用箇所を確認することで、影響を受けるエレメントがわかります。このように、影響範囲を事前に確認することで、次に行うべき操作が明確になり、意図しない箇所でのエラー発生を防ぐことができます。
変数名の変更と影響範囲の修正
IM-BloomMakerでは、変更前のキー名ですでに使用されている箇所がある場合、自動的に変更後のキー名に修正します。ただし、変数のエイリアス設定やアクション内のカスタムスクリプトでは、変数パスが自動的に修正されません。
他の開発者のコード理解
他の開発者が作成した画面をレビューしたり、その後の作業を引き継いだりする際など、変数やアクションの使用箇所を確認することで、設定の意図を把握しやすくなります。たとえば、変数名から用途がわかりにくい場合、その変数の使用箇所を確認することで、変数の設定意図が想像つきやすくなります。そのような場合、変数名の変更を検討するか、理解しにくかった変数のコメント欄にメモを残しておくという方法も取ることができます。アクションも同様に、アクションアイテムの説明にメモを残しておくことが可能です。
変数やアクションの使用箇所を調べる方法
ここでは、変数やアクションの使用箇所を調べる方法について説明します。
Step. 1 右ペインを開く
使用箇所を表示するため、(右ペインを分割)をクリックします。クリックした後、左側にエレメントの「プロパティ」タブが表示されます。
Step. 2 使用箇所を表示する
「使用箇所」タブをクリックします。用途に応じて、「使用箇所」タブと「プロパティ」タブを切り替えながら使用します。
Step. 3 調べたい項目を表示する
変数の使用箇所を調べたい場合は「変数」タブを、アクションの使用箇所を調べたい場合は「アクション」タブをクリックします。「変数」タブでは、プルダウンメニューから変数の設定項目を切り替え、その使用箇所を確認します。変数の設定項目は以下のとおりです。
設定項目 | 説明 |
---|---|
変数 | 内部変数を指す。主に必要な情報を表示させる場合に使用する。 |
定数 | 再代入ができない変数を指す。常に同じ値を使用し、変更が発生しない場合に使用する。 |
入力 | 処理に必要な値やサーバロジックから取得する値などを持つ変数を指す。画面間のデータの受け渡しに使用する。 |
多言語 | 複数の言語に対応した値を持つ変数を指す。多言語に対応したい場合に使用する。 |
環境 | 実装環境に依存する情報を定義した変数を指す。 |
特定の変数について調べる
変数の設定項目となる「変数」「定数」「入力」「多言語」「環境」の配下から調べたい変数を選択し、目的に応じて使用箇所を確認します。
- エレメントのプロパティに、「変数」「定数」「入力」「多言語」「環境」が設定されているコンテナやエレメントを調べる
調べたい変数名(多言語の場合はキー名)を選択し、「使用箇所」タブの「エレメント」をクリックすると、該当するコンテナやエレメントが階層構造で表示されます。は、変数が設定されているエレメントを指します。エレメント名をクリックすると、デザイナ画面で該当の箇所が選択されます。
- アクションパラメータの参照元に、「定数」「入力」「多言語」「環境」が設定されている変数を調べる
調べたい変数名(多言語の場合はキー名)を選択し、「使用箇所」タブの「アクション」をクリックすると、該当のアクションが表示されます。アクションの編集画面を開き、参照元に使用されている変数を確認します。
- アクションアイテムや実行条件のパラメータに、「変数」「定数」「入力」「多言語」「環境」が設定されているアクションを調べる
調べたい変数名(多言語の場合はキー名)を選択し、「使用箇所」タブの「アクション」をクリックすると、該当のアクションが表示されます。アクションエディタ画面を開き、アクションアイテムや実行条件のパラメータを一つずつ確認し、設定されている変数を確認します。
特定のアクションについて調べる
調べたいアクションを選択し、目的に応じて使用箇所を確認します。
- エレメントのプロパティに、該当のアクションが設定されているコンテナやエレメントを調べる
調べたいアクション名を選択し、「使用箇所」タブの「エレメント」をクリックすると、該当するコンテナやエレメントが階層構造で表示されます。は、変数が設定されているエレメントを指します。エレメント名をクリックすると、デザイナ画面で該当の箇所が選択されます。
- アクションアイテムや実行条件のパラメータに、該当のアクションが設定されているアクションを調べる
調べたいアクション名を選択し、「使用箇所」タブの「アクション」をクリックすると、該当のアクションが表示されます。「アクション○を実行する」というアクションアイテムを使用すると、一つのアクション内で別のアクションを実行するように設定できます。アクションエディタ画面を開き、アクションアイテムや実行条件のパラメータを一つずつ確認し、設定されているアクションを確認します。
まとめ
IM-BloomMakerでは、さまざまな種類の変数を効果的に活用することで、アプリケーションのメンテナンス性や拡張性を向上できます。変数やアクションの使用箇所を調べながら、どのエレメントやアクションに影響を与えるかを把握することで、開発をより正確で効率的に進めることができます。開発が進む中で、新しい機能を追加する際に既存の変数を再利用する場面が出てくるかもしれません。その際にも、使用箇所を確認することで、予期しないエラーを防ぐことができます。
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