用途に応じたエンティティの設定とは?

この記事では、IM-Repositoryのエンティティについて、その用途に応じた設定方法を紹介します。
エンティティの設定では、複数の辞書項目を組み合わせてエンティティ項目として定義し、さらにエンティティの利用目的に応じて詳細な設定を行います。IM-Repositoryでデータベースを作成する際は、辞書項目を設定した後にエンティティを設定する流れとなります。適切な設定ができるように必要な知識を身につけていきましょう。

IM-Repositoryにおけるエンティティとは

IM-Repositoryにおけるエンティティとは、アプリケーションで扱うデータの定義のことを指し、複数の辞書項目を主キーや属性として管理します。

たとえば、顧客のマスタデータを管理するためにアプリケーションを作成する場合を想定してみましょう。まず顧客のマスタデータを構造化して整理するために「顧客」というエンティティを設定します。次に「顧客」エンティティに関連する辞書項目を抽出し、エンティティの属性として紐づけます。

IM-Repositoryでは、作成したエンティティに基づき、データベースのテーブルの作成・管理が可能です。辞書項目に基づいてテーブルのカラムの設計・管理が行えるため、アプリケーション間で統一的なデータ管理が行いやすくなります。

用途に合わせたエンティティの設定

エンティティは、主キーや属性といった特定の情報を持っています。その情報を管理する場合は、「データ定義」を設定することにより、データベースのテーブルにエンティティの関連付けを行います。また、複数のデータを統合・参照する場合は、「関連項目」または「データ定義」を設定することにより、エンティティ同士のリレーションシップを定義します。

ここでは、それぞれの設定方法について紹介していきます。

エンティティにテーブルの情報を関連付ける場合:データ定義

データベースのテーブルを利用したい場合、アプリケーションのエンティティとデータベースのテーブルの情報を関連付けるため、「データ定義」を設定します。これにより、アプリケーション側でエンティティを利用してデータを保存すると、そのデータがデータベースのテーブルの対応するカラムに保存され、アプリケーションとデータベース間のデータのやり取りがスムーズになります。

「データ定義」を設定する前に、まずエンティティを作成し、それに紐づけるテーブルを準備します。テーブルは新規で作成するか、既存のデータベースのテーブルを利用するかを選択します。既存のテーブルを利用する場合は、エンティティとテーブルの構造(カラム数やカラムの型)を一致させる必要があります。テーブルの準備ができたら、テーブル情報やカラム、エンティティ項目などを設定します。

【参考】テーブルからエンティティを作成する

既存のデータベースのテーブルからエンティティを簡単に作成できます。作成元にしたいテーブルを選ぶと、それに合わせてエンティティの項目が自動で設定されます。既存の辞書項目と一致しないカラムがある場合は、画面上で新しい辞書項目やエイリアスを作成できます。

エンティティ同士を関連付ける場合:関連項目

エンティティ同士の関連とは、データベースにおけるテーブル同士の関係を指します。一般的なER図やテーブルでのリレーションシップと同じ概念です。データベース内のリレーションシップを作成するため、「関連項目」で関連先となるサブエンティティや多重度(1対1、1対多、多対1、多対多)をそれぞれ設定します。

たとえば、多重度を「1対多」に設定し、サブエンティティを複数指定します。そうすると、IM-RepositoryのIM-LogicDesignerタスクで、一つのタスクからサブエンティティを含む複数のデータをまとめて受け渡しできるようになります。

通常は、一つのタスクに一つのエンティティしか設定できませんが、関連項目を設定することで、一つのエンティティにサブエンティティが含まれる状態で設定することが可能となります。

まとめ

エンティティは、データを構造化して整理するための基本的な単位であり、データベースの基盤となる要素です。エンティティをデータベースで具体的に実装したものがテーブルとして表現されます。また、エンティティ同士のリレーションシップを定義することで、より複雑なデータモデルを構築することが可能です。これにより、データの関係性を効率的に管理できます。

一見難しく感じるかもしれませんが、IM-Repositoryを利用すれば、画面の指示に従って設定するだけで、簡単にエンティティを定義できます。効率的に開発を進めるためにも、IM-Repositoryのエンティティについて、理解を深めておきましょう。

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