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画面変数と環境情報の設定

ここでは、アプリケーション画面で使用する値や環境情報について確認します。

アプリケーション画面で使用する値

アプリケーション画面では、画面上で扱うさまざまな情報を画面変数として設定・管理します。

  • 基本的な変数
    • 変数:内部で使用する値。画面上に情報を表示したり、処理で利用したりする場合に使用
    • 定数:再代入ができない値。常に同じ値を利用する場合に使用
    • 入力変数:前処理やサーバロジックから取得する値(引数)。ルーティング定義の設定が必要
  • 用途別の変数
    • 多言語変数:複数の言語に対応した値を持つ変数。多言語対応が必要な場合に使用
    • 環境情報変数:実行環境に依存する情報を保持する変数。環境によって異なる値を参照する場合に使用

これらの画面変数は、画面内のデータのやり取りや処理の制御において、重要な役割を果たします。

メモ

新規作成・詳細・編集ボタンをクリックした後の制御では、アクション設定で定数を利用することがあります。あらかじめ変数や定数を設定しておくことで、アクション処理を簡潔に記述でき、保守性を高めることができます。アクション設定の詳細については、「アクション設定」を参照してください。

基本的な変数

変数とは

変数とは、アプリケーション内で必要な情報を一時的に保存し、状況に応じて利用できる「入れ物」のことです。固定の文字列や数値では対応できない、可変的な情報を取り扱う際に使用します。

具体的には、次のようなケースで利用します。

  • 画面から入力した内容をサーバに送信したい場合
  • サーバから受け取ったデータを画面に表示したい場合

このように変数を作成し、外部から取得した情報や処理結果を格納することで、画面上で柔軟にデータを扱うことができます。

定数とは

定数とは、アプリケーション内で固定の値を保持する「入れ物」のことです。変数と異なり、値が変更されることはありません。画面上で常に同じ情報を利用したい場合に用います。

具体的には、次のようなケースで利用します。

  • アプリケーション内で複数の画面の文言を統一したい場合
  • バージョン番号や固定メッセージを表示したい場合

このように定数を利用することで、「変わらない値」を一元管理でき、画面の保守性を高めることができます。

入力変数とは

入力変数とは、画面を開く際にサーバから渡される値(外部から受け取る値)を保持する「入れ物」のことです。外部から渡されたデータを画面内で利用したい場合に用います。

具体的には、次のようなケースで利用します。

  • 一覧画面から詳細画面に遷移する際、Java前処理プログラムで画面種別を判別したい場合
  • 外部サービスやREST APIから取得した値を、画面の初期表示値として利用する場合(ルーティング定義が必要)

このように入力変数を利用することで、外部の処理やパラメータを動的に受け取り、画面の挙動を柔軟に制御することができます。

参考
  • 入力変数を利用して、外部サービスやREST APIから値を取得する場合は、事前にルーティングを定義する必要があります。ルーティングのパラメータ名が入力変数と一致している場合、自動的に値がバインドされます。詳細は「画面のルーティング設定」を参照してください。
  • IM-BloomMakerのJava前処理プログラムについて、詳細は「Accel Studioテンプレートカタログ - 8.1. IM-BloomMaker前処理」を参照してください。また、サンプルを実際に操作してみたい方は、Accel Studioテンプレートをビルドすると入力変数の挙動を確認することができます。
コラム

IM-BloomMakerでは、入力変数を画面変数の一種として扱います。同じ画面変数でも、変数や定数が画面内処理で使う値を保持するのに対し、入力変数は画面外部から値を取得できるという違いがあります。


次のステップへ:画面変数の設定 - 基本操作

アプリケーション画面で必要な値について理解できたら、次は具体的な画面変数(変数・定数・入力変数)の設定に進みましょう。「画面変数の設定 - 基本操作」では、基本的な変数・定数・入力変数の設定方法を説明しています。単純な値の設定から、配列やマップを組み合わせた複雑な変数構造まで確認できます。


用途別の変数

多言語変数とは

多言語変数とは、ユーザのロケール設定に応じて、画面上の文字列を自動で切り替えて表示する際に設定する変数のことです。多言語対応が必要なアプリケーションで用います。

具体的には、次のようなケースで利用します。

  • 海外拠点を含むグローバルな環境で、共通のアプリケーションを利用したい場合
  • 外国籍のスタッフが利用する際に、日本語・英語とUIを切り替えたい場合
  • エラーメッセージなど、利用者の言語に応じて表示したい場合

このように多言語変数を利用することで、利用者の環境や立場に合わせた柔軟な画面表現を簡単に実現できます。

参考

多言語変数の設定方法については、「画面変数の設定 - 応用操作 > 多言語変数」を参照してください。

コラム
  • 画面ラベルやメッセージを単一言語(標準)で表示する場合は、固定値または定数を設定してください。
  • IM-BloomMakerでは、多言語変数を画面変数の一種として扱います。通常の変数は動的な処理に対応しますが、多言語変数は定数的に扱われ、静的な処理に対応するという違いがあります。そのため、多言語変数は、画面作成時に決めた固定文言を多言語化したい場合に利用してください。
  • 多言語を動的に切り替えたい場合は、通常の変数を利用し、IM-LogicDesignerで値を代入する処理を作成してください。
メモ

intra-mart Accel Platformには、日本語・英語・中国語(簡体字)が標準で搭載されています。ユーザプロファイルで使用するロケールを選択可能です。ロケールの設定に応じて、メニューやボタンの画面文言、日付・時刻のフォーマット、数値・通貨の表示形式が切り替わります。

ロケールの設定方法については、ユーザ権限に応じて操作が異なります。詳細は、以下のドキュメントを参照してください。

環境情報変数とは

環境情報変数とは、システムやアプリケーションの設定情報を保持し、画面や処理の条件に応じて利用できる変数のことです。システムやユーザごとに代わる値を処理に反映させたいときに活用します。

具体的には、次のようなケースで利用します。

  • ログイン中のユーザ情報を画面に表示したい場合(画面ごとに異なるユーザ名や所属情報を自動的に表示)
  • システムやテナントの設定に応じて画面挙動を切り替える場合(利用環境に応じて表示内容や操作を調整)
  • ユーザの言語やタイムゾーンに応じて表示を切り替える場合(日本語では「YYYY/MM/DD」形式、英語では「MM/DD/YYYY」形式で日付を表示)
  • ブラウザや端末に応じた制御を行う場合(PCでは一覧表を表示し、スマートフォンではカード形式に切り替え)

このように環境情報変数を利用することで、利用者や実行環境に応じた柔軟な画面制御や業務ロジックの分岐を実現できます。

参考

環境情報変数の詳細については、「環境情報変数の確認」を参照してください。