入出力値・変数・定数の定義
ここでは、ロジックフロー定義における3種類の値について確認します。
ロジックフロー定義で設定する値
ロジックフロー定義では、フロー内の処理で利用するために、以下の値を定義します。
- 入出力設定:フロー実行時に受け取る入力値と実行後に返す出力値を定義
- 変数設定:フロー全体で一時的に使用する値(変数)を定義
- 定数設定:フロー全体で共通で使用する固定値(定数)を定義

これらの設定は、フロー内でのデータのやり取りや処理の制御において、重要な役割を果たします。
各設定で定義された情報は、データのマッピングを設定する際に使用されます。実際の入力値と設定されたデータ型が一致しない場合、エラーが発生する可能性があるため、注意が必要です。マッピングの詳細については、「マッピング設定」を参照してください。
入出力設定とは
IM-LogicDesignerにおける入出力設定は、ロジックフローが画面コンテンツや他のコンポーネントとデータのやり取りを行うために必要な設定です。ロジックフローが受け取るデータ(入力)や、処理結果として返すデータ(出力)の形式や構造、データ型をあらかじめ定義します。
入力値の設定
ロジックフローが処理を開始するために必要なデータを定義します。たとえば、画面コンテンツから渡されるパラメータや、別のロジックから引き継ぐデータが対象です。
出力値の設定
処理が完了した際に生成されるデータを定義します。次のタスクに渡すデータや、画面コンテンツへ返すデータが含まれます。
たとえば、コンソールへのログの文章を入力値として定義し、ロジックが正常に実行したことを示すフラグを出力値として定義します。この場合、それぞれに適切なデータ型(例:ログは文字列型、フラグは真偽値型)を指定しておくことで、データの整合性を保ち、意図しない型のデータが渡されることを防ぐことができます。

変数設定とは
IM-LogicDesignerにおける変数設定では、処理の中で変動するデータを一時的に格納するために変数を定義します。
たとえば、ロジックフローの進行に伴って参照できなくなる情報がある場合、実行時に必要なデータを変数に格納しておくことで、後続の処理で再利用できます。
この場合、次のような流れでフローが処理されます。
- フロー実行時のユーザ情報を変数として定義
- 「変数操作」制御要素で、実行ユーザの情報を変数に格納
- 中間処理(タスクC)で、別のユーザ情報を取得
- 後続処理(タスクD)で、タスクCで取得したユーザ情報と、変数に格納しておいた実行ユーザ情報を両方利用
このように、変数を活用すると、必要なデータを一時的に保持したり、複数の処理で同じ情報を共有したりできます。

変数を定義した後、フロー上に「変数操作」制御要素を配置します。この制御要素を使用して、変数への値の代入や初期化を行います。また、他のタスクから取得した値を変数に格納する場合にも利用できます。
具体的な活用事例については、「IM-LogicDesigner チュートリアルガイド - 5.2.5. 変数を利用したフロー」を参照してください。
定数設定とは
IM-LogicDesignerにおける定数設定では、処理の中で共通で利用する固定値として定数を定義します。
たとえば、複数の処理で同じ固定値を繰り返し使用する場合、毎回同じ値を入力するのではなく、あらかじめ定数として定義しておくことで、フロー全体で共通の値として再利用できます。
この場合、次のような流れでフローが処理されます。
- タスクCに使用する項目(件名、送信元、宛先)を定数として定義
- 中間処理(タスクC)で、定義済みの定数値を取得
- 終了処理(タスクD)で、処理結果を表す定数を返却
このように、定数を活用することで、値の再利用性が高まります。また、変更があった場合にも、定数を修正するだけで済むため、保守性や管理効率が向上します。

次のステップへ:入出力設定 - 基本操作
ロジックフローで必要な値について理解できたら、次は具体的なパラメータの設定に進みましょう。 最初に「入出力設定 - 基本操作」を行います。ここでは、データ型の選択やパラメータ名の変更、配列型への変更など、入出力設定の基本的な操作方法について説明しています。