辞書項目の編集
ここでは、作成済みの辞書項目を後から編集する方法について説明します。
アプリケーションの開発が進行している段階で辞書項目を編集する場合は、影響範囲やエンティティ定義との関係性に十分注意しながら作業を行ってください。特に、データ型や変数名の変更などは、画面やロジックなどに影響を与える可能性があります。
画面変数に辞書項目を利用している場合は、IM-Repositoryで辞書項目を編集した後、IM-BloomMakerの画面変数に変更内容を反映してください。詳細は「画面変数の設定 - 応用操作 > データ定義の変更を反映する」を参照してください。
基本操作
作成済みの辞書項目を編集する場合は、変更が必要な項目を選び、それぞれ適切に修正してください。

- 編集したいエンティティ定義をクリックします。
└ 「エンティティ」画面が表示されます。 - [辞書項目一覧]をクリックします。
└ 「辞書項目」画面が表示されます。
- 編集したい辞書項目を選択します。
└ 辞書項目の内容が右側に表示されます。
└ 操作手順の詳細は、下記の各項目を参照してください。
- 新しく辞書項目を作成したい場合は、カテゴリを選択した後、[項目新規作成]をクリックしてください。辞書項目IDを入力した後、下記の手順に従って設定を進めてください。
- エイリアスを作成したい場合は、辞書項目を選択した後、[エイリアス新規作成]をクリックしてください。詳細は「IM-Repository ユーザ操作ガイド - 5.4.1. エイリアスを新規登録する」を参照してください。
辞書項目の情報を編集する
辞書項目をクリックすると、それに関連する情報が表示されます。ここでは、必要に応じて各項目を編集できます。ただし、辞書項目IDは一度設定すると変更できません。変更が必要な場合は、新しく辞書項目を作成し直してください。


初期値を設定する
辞書項目の初期値とは、新規データ作成時に自動的に設定される固定の値を指します。よく使用する値を初期値として設定することで、入力の手間を省き、データの整合性を確保できます。
たとえば、商品登録において在庫数の初期値を「0」とすることで、ユーザは新規登録時に値を入力せずに済みます。
一方で、画面やロジック側で値の自動設定を行う場合(例:現在日時・ログインユーザ名など)や、ユーザによる入力が前提である場合(例:申請理由・備考など)については、初期値を設定せず空欄とします。

辞書項目の有効・無効を切り替える
辞書項目は、初期状態で「有効」に設定されています。有効にすると、アプリケーション内で辞書項目が利用でき、さらに他のアプリケーションから定義を追加することも可能です。
必要に応じて特定の辞書項目を無効にしたい場合は、「辞書項目の有効化」のチェックを外してください。無効にすると、他のアプリケーションから定義を追加できません。

データを編集する
ここでは、必要に応じてデータ情報の各項目を編集できます。
各データ設定について
IM-Repositoryでは、データの一貫性や再利用性を確保しながら、データベース・バックエンド・フロントエンド・業務ロジックの各層で連携可能なアプリケーションを効率的に構築できるよう、複数のデータ設定項目が用意されています。Database・Java・JavaScript・IM-LogicDesignerの設定項目と用途については、以下の「(参考)各データ設定の詳細」を参照してください。
(参考)各データ設定の詳細
設定名 項目 用途 Database設定 データ型、最大桁数、小数桁数、物理名、論理名、コメント 実際に生成されるデータベースのテーブル・カラム定義に使用されます。スキーマ設計に沿って、データの整合性を保つ役割を果たします。
Java設定 データ型、変数名 自動生成されるJavaクラスのフィールド名や型として使用されます。API連携で定義情報を利用する際にも活用されます。
JavaScript設定 データ型、変数名 フロントエンド側で扱うJavaScript変数名やデータ型として反映されます。画面項目とのバインディングにも利用され、データ整合性を保ちます。
IM-LogicDesigner設定 データ型、変数名 ロジックフローで使用する変数名やデータ型として使用され、条件分岐や処理対象データの指定に活用されます。
データ型を変更する
辞書項目のデータ型は、格納する値の性質やアプリケーションでの利用方法に応じて、より適切な型に見直したいときに変更します。
「型テンプレート」のプルダウンから変更したいデータ型を選択すると、以下の内容に自動反映されます。
- 各データ設定の「データ型」
- Database設定の「最大桁数」
- Database設定の「小数桁数」

型テンプレートは、一般的に使用されるデータ型の設定を標準化したもので、Database・Java・JavaScript・IM-LogicDesignerなど、複数の環境に対応しています。これを利用することで、データ型の変更や更新を効率的に行いながら、一貫性を確保することが可能になります。
また、業務の特性や要件に合わせて柔軟にカスタマイズできるため、システムに最適な独自のデータ型を設定できます。詳細は「IM-Repository ユーザ操作ガイド - 4. 型テンプレート」を参照してください。
物理名と変数名を分ける
命名規約や外部連携を考慮し、データベース上の物理名とは異なる変数名を使用したい場合に、変数名だけ個別に変更できます。
必要に応じて、Java・JavaScript・IM-LogicDesignerの変数名やDatabaseの物理名を変更してください。
変数名や物理名で使用できる文字は、以下のとおりです。
【半角英数字】 a b c d e... 0 1 2 3 4 5...
【半角記号】 _
先頭文字に使用できるのは、半角英字のみです。
なお、ここでの変数名とは、アプリケーションの各定義(画面・ロジック・データ)で管理されており、システム自体が保持・利用する情報のことを指します。

論理名を変更する
業務要件の変更や可読性の向上、標準化などを考慮したい場合に、データベース上の論理名を個別に変更できます。
「論理名」にある「標準」の欄に変更したい名称を入力します。
- 多言語の名称を追加・変更したい場合:
[]をクリックすると、入力欄が表示されます。


制約を追加する
制約とは、データの入力や操作に対して、システム上で設定するルールや条件のことです。正しいデータのみが登録・処理されるように、さまざまな制約を設定できます。目的によっては、複数の制約を組み合わせることも可能です。
- 制約をはじめて追加する場合は、「用途」ウィンドウにある「制約」にチェックを入れます。
- [
]をクリックします。
└ 制約項目が一覧で表示されます。 - 設定したい制約項目を選択します。
- [制約を追加]をクリックします。
└ 制約項目に対応した入力欄(テーブル)が表示されます。

各制約項目の設定方法については、「辞書項目の詳細設定 - 制約を設定する」を参照してください。
影響範囲を適用する(設定を保存する)
辞書項目の編集が終了した後は、必ず影響範囲を確認してください。影響範囲の確認を行わないと、変更内容が保存されません。

- [影響範囲確認]をクリックします。
└ 「影響範囲」画面が表示されます。 - 変更による影響範囲を確認します。
- 「コメント」に変更理由を入力します。
└ 必ず入力してください。
- [適用]をクリックします。
└ 「適用確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 「タスク一覧」画面が表示されます。 - [閉じる]をクリックします。
└ 「アプリケーション管理」画面が表示されます。
応用操作
辞書項目の編集では、用途に応じて列挙型を設定できます。列挙型とは、ラベル(表示名)とvalue(データベースに登録される値)を含むデータ型のことです。画面上のUIではセレクトボックスやラジオボタンなどの選択肢にあたるデータをまとめて管理できます。
列挙型を利用する場合は、まず列挙型を格納するカテゴリを用意し、その中に必要な列挙項目を登録します。次に、対象となる辞書項目に列挙型を追加することで、辞書項目と列挙型が紐づけられます。

辞書項目と列挙型の利用方法については、「intra-mart Developer Portal - 辞書項目の設定を使い分けるコツ」を参照してください。
列挙型を新規作成する
列挙型を格納するカテゴリを作成し、列挙項目を登録します。
列挙型カテゴリを新規作成する

- [列挙型一覧]をクリックします。
└ 「列挙型」画面が表示されます。 - [カテゴリ新規作成]をクリックします。
└ カテゴリの入力フォームが表示されます。 - 「カテゴリID」に、任意のIDを入力します。
- 「カテゴリ名」にある「標準」の欄に名称を入力します。
- [登録]をクリックします。
└ 「登録確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 登録したカテゴリが表示されます。
列挙型を登録する

- [列挙新規作成]をクリックします。
└ 列挙型の入力フォームが表示されます。 - 「列挙ID」に、任意のIDを入力します。
- 「列挙名」にある「標準」の欄に名称を入力します。
- 「列挙項目」に名称と値を入力します。
└[追加]をクリックすると、入力フォームが表示されます。 - [登録(影響範囲確認)]をクリックします。
└ 「登録確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 登録したカテゴリが表示されます。
影響範囲を適用する(列挙型の設定を保存する)
列挙型の編集が終了した後は、必ず影響範囲を確認してください。影響範囲の確認を行わないと、変更内容が保存されません。

- 「コメント」に変更理由を入力します。
└ 必ず入力してください。 - [適用]をクリックします。
└ 「適用確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 「タスク一覧」画面が表示されます。
- [閉じる]をクリックします。
└ 「アプリケーション管理」画面が表示されます。
辞書項目に列挙型を紐づける
列挙型を作成した後は、対象の辞書項目と紐づけて利用できるようにします。
辞書項目に列挙型を設定すると、制約は自動的にその列挙型に切り替わり、既存の制約は上書きされます。
辞書項目を表示する

- 編集したいエンティティ定義をクリックします。
└ 「エンティティ」画面が表示されます。
- [辞書項目一覧]をクリックします。
└ 「辞書項目」画面が表示されます。
辞書項目に列挙型を設定する

- 編集したい辞書項目をクリックします。
- 「列挙型」にある[検索]をクリックします。
└ 「列挙型検索」画面が表示されます。 - 追加したい列挙項目をクリックします。
- [決定]をクリックします。
└ 「確定確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 「辞書項目」画面に戻ります。
└ 「列挙ID」と「列挙名」に列挙項目の情報が表示されます。
列挙型の初期値を設定する

- [
]をクリックします。
└ 列挙項目の値が一覧で表示されます。 - 初期値に設定したい列挙項目を選択します。
- [影響範囲確認]をクリックします。
初期値は通常、固有の値を直接入力しますが、列挙型を設置した場合はプルダウンから選択する形式に変更されます。
影響範囲を適用する(辞書項目の設定を保存する)
辞書項目の編集が終了した後は、必ず影響範囲を確認してください。影響範囲の確認を行わないと、変更内容が保存されません。

- 変更による影響範囲を確認します。
└ 辞書項目の変更がエンティティに及ぼす影響を確認してください。 - 「コメント」に変更理由を入力します。
└ 必ず入力してください。
- [適用]をクリックします。
└ 「適用確認」ダイアログで[決定]をクリックします。
└ 「タスク一覧」画面が表示されます。 - [閉じる]をクリックします。
└ 「アプリケーション管理」画面が表示されます。